はじまりはじまり
こんにちは。あすたんです。
色々と自作で小説を書いてみようと思っています。
何にも計画せずに、思ったように登場人物たちに
しゃべらせて、そのキャラクター達に物語を
つくってもらおうと思っています。
だから、私も書いている物語がどんな方向に向かっていくのか、
私自身もわからずに書いています。
不定期更新ですが、
読んでいってもらえると幸いです。
どうぞよろしくお願いします。
色々と自作で小説を書いてみようと思っています。
何にも計画せずに、思ったように登場人物たちに
しゃべらせて、そのキャラクター達に物語を
つくってもらおうと思っています。
だから、私も書いている物語がどんな方向に向かっていくのか、
私自身もわからずに書いています。
不定期更新ですが、
読んでいってもらえると幸いです。
どうぞよろしくお願いします。
水口宿 その8
正一郎は、彦兵衛から右衛門を紹介され、
大いに喜んだ。
「それで、どうやって妖怪を退治されるのですか?」
「いやね。前のときは、姿が見えていたので、
いろいろとやりようはあったんですがね。
今回も、それと同じならいいんですが、
拙者も、姿が見えないことには、退治したくても、
なかなか・・・・・。」
「姿が見えれば、なんとかしてもらえますかい?」
「斬れるものであれば、なんとか。」
「おい!お前!」
正一郎は、奥方を呼んだ。
「なんでございましょうか?」
「お前、以前、幸四郎が寝込んでいるとき、
庭に得体のしれないようなものを見た、と申しておったよな。」
「ああ、見ました。恐ろしい姿でした。
思い出したくもない。」
「その後、どうしたんだ?」
「私は大声で叫んだあと、その場にへたり込んで、
もう、うごけなくなってしまいました。」
「お前じゃなくて、その妖怪の方だ。
その後、その妖怪はどうしたんだ?」
「ええと、どうでしたかね。
私の叫び声を聞いて、旦那さまが走ってこられる音を聞いて、
逃げて行ったような気がします。」
「どちらへ?」
「ええと、わかりません。」
「もうよい、下がっておれ。」
「御新さん、少々よろしいですかな?」
「はい、なんでございましょう。」
「庭といいましたが、どのあたりでしょうか?」
「はい、こちらにございます。」
右衛門は、奥方に庭に案内された。
「たしか、この岩の右隣あたりだったと思います。」
「ふ~む。」
岩の右側にあった草花は、全部枯れていた。
「彦兵衛よ。これは、前見たときのと似てないか。」
「右衛門様が退治なさった妖怪がでたときも、
こういう跡が多数ありやしたね。」
どうも、右衛門が依然退治した妖怪と似たタイプのようだった。
大いに喜んだ。
「それで、どうやって妖怪を退治されるのですか?」
「いやね。前のときは、姿が見えていたので、
いろいろとやりようはあったんですがね。
今回も、それと同じならいいんですが、
拙者も、姿が見えないことには、退治したくても、
なかなか・・・・・。」
「姿が見えれば、なんとかしてもらえますかい?」
「斬れるものであれば、なんとか。」
「おい!お前!」
正一郎は、奥方を呼んだ。
「なんでございましょうか?」
「お前、以前、幸四郎が寝込んでいるとき、
庭に得体のしれないようなものを見た、と申しておったよな。」
「ああ、見ました。恐ろしい姿でした。
思い出したくもない。」
「その後、どうしたんだ?」
「私は大声で叫んだあと、その場にへたり込んで、
もう、うごけなくなってしまいました。」
「お前じゃなくて、その妖怪の方だ。
その後、その妖怪はどうしたんだ?」
「ええと、どうでしたかね。
私の叫び声を聞いて、旦那さまが走ってこられる音を聞いて、
逃げて行ったような気がします。」
「どちらへ?」
「ええと、わかりません。」
「もうよい、下がっておれ。」
「御新さん、少々よろしいですかな?」
「はい、なんでございましょう。」
「庭といいましたが、どのあたりでしょうか?」
「はい、こちらにございます。」
右衛門は、奥方に庭に案内された。
「たしか、この岩の右隣あたりだったと思います。」
「ふ~む。」
岩の右側にあった草花は、全部枯れていた。
「彦兵衛よ。これは、前見たときのと似てないか。」
「右衛門様が退治なさった妖怪がでたときも、
こういう跡が多数ありやしたね。」
どうも、右衛門が依然退治した妖怪と似たタイプのようだった。
水口宿 その7
次の日、彦兵衛がいつものように、薬を売っていると、
右衛門が姿を見せた。
「おう!彦兵衛殿!
かせげているかい?」
「旦那ぁ。お久しぶりです。
また会えるなんて思ってやしませんでしたよ。」
「なに?
俺がどこかでのたれ死んでるとでも、
思ったのかい?」
「いえいえ。まさか、同じ町に来てるだなんて、
思っていなかったもので。
それに、ちょうど昨日、旦那の力が必要になってきそうな
話をしていたものですから。
いや、偶然というか、縁があるものだなあ、
と思いまして。」
「ほお。俺の力が必要だと?
金目の話なら乗るぜ。」
「そう来ると思いやしたよ。」
彦兵衛は右衛門に、昨日、正一郎から聞いた話を教えた。
「まあたその類の話か。
お前、妖怪にでも好かれているのじゃないか?」
「よしてくだせいよ。
それにしても、妖怪といっても、
姿もなにもないものですから、
こちらからはどうしようもないのですがね。」
「俺だって、姿のないものはどうしようもねえや。
ただ、ちょっと会って話聞いてみるだけでもいいかもな。」
「そんなこと言って、
金をせびりたいだけじゃあ、ないのですかい?」
「何をいってやがる。
俺は世のため、人のために、剣をふる。
人助けのためじゃねえか。」
「そうですかい。」
とりあえず、2人は、正一郎の家を訪れることにした。
右衛門が姿を見せた。
「おう!彦兵衛殿!
かせげているかい?」
「旦那ぁ。お久しぶりです。
また会えるなんて思ってやしませんでしたよ。」
「なに?
俺がどこかでのたれ死んでるとでも、
思ったのかい?」
「いえいえ。まさか、同じ町に来てるだなんて、
思っていなかったもので。
それに、ちょうど昨日、旦那の力が必要になってきそうな
話をしていたものですから。
いや、偶然というか、縁があるものだなあ、
と思いまして。」
「ほお。俺の力が必要だと?
金目の話なら乗るぜ。」
「そう来ると思いやしたよ。」
彦兵衛は右衛門に、昨日、正一郎から聞いた話を教えた。
「まあたその類の話か。
お前、妖怪にでも好かれているのじゃないか?」
「よしてくだせいよ。
それにしても、妖怪といっても、
姿もなにもないものですから、
こちらからはどうしようもないのですがね。」
「俺だって、姿のないものはどうしようもねえや。
ただ、ちょっと会って話聞いてみるだけでもいいかもな。」
「そんなこと言って、
金をせびりたいだけじゃあ、ないのですかい?」
「何をいってやがる。
俺は世のため、人のために、剣をふる。
人助けのためじゃねえか。」
「そうですかい。」
とりあえず、2人は、正一郎の家を訪れることにした。
水口宿 その6
佐竹右衛門は、とある道場の
末っ子、4男として誕生した。
剣の腕は、兄弟の中で一番だった。
12歳になるころには、7歳上の長男を負かしてしまい、
19歳になることには、道場主である父親にも勝つようになった。
ただ、素行が悪かったので、道場の跡継ぎとしては、
完全に外されていた。
しかも、右衛門は自分の家ではなく、
よその道場に習いに行く、というとんでもないことをしていたので、
佐竹家では、つまはじきにされていた。
実際には、習いにいっていたのではなく、
ただ、遊びに行っていただけなのだが。
あるとき、右衛門が遊びに行っている、
道場に道場破りが来て、試合の中で、
そこの師範を殺してしまった。
自慢げな道場破りに対して、道場に習いに来ていた人たちは、
意気消沈してしまったが、
右衛門は、その道場破りの腕前に対して、
衆目の面前で、罵倒し、こけ下ろした。
ここができてない、ここがダメ、
たまたま勝っただけ、弱い、
顔が悪い、足が短い、だのさんざん馬鹿にした。
その道場破りは怒り、
本来であれば、右衛門が敵討ちのため、果し合いを申し込むところが、
逆に、その道場破りから、右衛門が果し合いを申し込まれる、
という妙なことになった。
道場に習いに来ていた人たちは、
右衛門に敵討ちを期待した。
だが、その果し合いがさらにまずかった。
右衛門は、その道場破りとまともに戦わなかったのだ。
最初はお互い剣を抜いたが、
右衛門は剣を抜くと、いきなり、その道場破りめがけて
剣を投げつけ、ダッシュで逃げ出したのだ。
道場破りは怒り狂って右衛門を追いかけると、
右衛門は、岩陰から既に火がつけられている
火縄銃を取り出し、道場破りに向かって撃った。
火縄銃は、3つ用意してあり、
最初に撃った弾ははずれてしまうが、
びっくりして立ち止まってしまった道場破りに、
2発目、3発目と撃ち、2発目が腹に当たった。
腹を打たれてうずくまった道場破りに対して、
右衛門は、脇差で斬り掛かり、道場破りを殺した。
右衛門は「勝てばなんでもいい」という考え方だったが、
この勝ち方は周囲の反感をかうことにもなってしまった。
そして、ますます周囲から浮いた右衛門は、
父親から「しばらく諸国を回って(精神)修行してこい」と
路銀を渡されて、家を追い出されることになってしまう。
こうして、右衛門はぶらぶらと諸国を回る、
浪人になったのだ。
末っ子、4男として誕生した。
剣の腕は、兄弟の中で一番だった。
12歳になるころには、7歳上の長男を負かしてしまい、
19歳になることには、道場主である父親にも勝つようになった。
ただ、素行が悪かったので、道場の跡継ぎとしては、
完全に外されていた。
しかも、右衛門は自分の家ではなく、
よその道場に習いに行く、というとんでもないことをしていたので、
佐竹家では、つまはじきにされていた。
実際には、習いにいっていたのではなく、
ただ、遊びに行っていただけなのだが。
あるとき、右衛門が遊びに行っている、
道場に道場破りが来て、試合の中で、
そこの師範を殺してしまった。
自慢げな道場破りに対して、道場に習いに来ていた人たちは、
意気消沈してしまったが、
右衛門は、その道場破りの腕前に対して、
衆目の面前で、罵倒し、こけ下ろした。
ここができてない、ここがダメ、
たまたま勝っただけ、弱い、
顔が悪い、足が短い、だのさんざん馬鹿にした。
その道場破りは怒り、
本来であれば、右衛門が敵討ちのため、果し合いを申し込むところが、
逆に、その道場破りから、右衛門が果し合いを申し込まれる、
という妙なことになった。
道場に習いに来ていた人たちは、
右衛門に敵討ちを期待した。
だが、その果し合いがさらにまずかった。
右衛門は、その道場破りとまともに戦わなかったのだ。
最初はお互い剣を抜いたが、
右衛門は剣を抜くと、いきなり、その道場破りめがけて
剣を投げつけ、ダッシュで逃げ出したのだ。
道場破りは怒り狂って右衛門を追いかけると、
右衛門は、岩陰から既に火がつけられている
火縄銃を取り出し、道場破りに向かって撃った。
火縄銃は、3つ用意してあり、
最初に撃った弾ははずれてしまうが、
びっくりして立ち止まってしまった道場破りに、
2発目、3発目と撃ち、2発目が腹に当たった。
腹を打たれてうずくまった道場破りに対して、
右衛門は、脇差で斬り掛かり、道場破りを殺した。
右衛門は「勝てばなんでもいい」という考え方だったが、
この勝ち方は周囲の反感をかうことにもなってしまった。
そして、ますます周囲から浮いた右衛門は、
父親から「しばらく諸国を回って(精神)修行してこい」と
路銀を渡されて、家を追い出されることになってしまう。
こうして、右衛門はぶらぶらと諸国を回る、
浪人になったのだ。
水口宿 その5
彦兵衛は正一郎の家に行き、
さっそく4男の病状を見ることにした。
4男の名は、幸四郎といった。
幸四郎は眠っており、見たところどこにも
病気らしいところはなかった。
「あの、お子さんの具合が悪いというのは?」
「ずっと寝たままなんだ。」
「へぇ。ずっとといいますと?」
「4年だな。」
「そりゃまた・・・・」
「口元に粥や水を流し込んでやるんだ。
オレには出来ないが、女房が上手くてな。
下の世話なんかも女房がやってる。」
「こんなの見たことありませんや。」
「祟りかなにかかと思ってな。
水口神社に入って、神主さんにお払いもしてもらったんだがな。
さっぱりだ。
何かわからぬか?」
「そういわれましても。
あ、そういえば、祟りといえば、思い当たる話があります。」
「なんじゃ?話してみよ。」
「いえね。信じてもらえぬかもしれませんが、
わたし、妖怪、というのを見たことがあるんですよ。
その妖怪がちょっかいを出した子供がいまして、
その子供も、熱を出して寝込んでいましたな。」
「何!幸四郎と同じと!」
「いえいえ。その子は、寝込んではいましたが、
意識はありまして。
こちらのお子さんとは、また違う感じでした。」
「それで!その子供はどうなったのだ!」
「その妖怪は、村のあちらこちらに姿を現しては、
いたずらをしておったんですが、
その噂を聞いた、あるお侍様がその妖怪を成敗なさったのです。
それ以来、その子供も元気になりまして。」
「その方は妖怪退治が出来るのか!」
「何やら修行の身で、各地を回っておられるようでしたが。」
「名はなんと?」
「右衛門、とだけ名乗っておられました。」
「その方は、今、どこにおられるのだ!」
「いや、かなり前の話でしたし、今はどこにおられるやら。」
さっそく4男の病状を見ることにした。
4男の名は、幸四郎といった。
幸四郎は眠っており、見たところどこにも
病気らしいところはなかった。
「あの、お子さんの具合が悪いというのは?」
「ずっと寝たままなんだ。」
「へぇ。ずっとといいますと?」
「4年だな。」
「そりゃまた・・・・」
「口元に粥や水を流し込んでやるんだ。
オレには出来ないが、女房が上手くてな。
下の世話なんかも女房がやってる。」
「こんなの見たことありませんや。」
「祟りかなにかかと思ってな。
水口神社に入って、神主さんにお払いもしてもらったんだがな。
さっぱりだ。
何かわからぬか?」
「そういわれましても。
あ、そういえば、祟りといえば、思い当たる話があります。」
「なんじゃ?話してみよ。」
「いえね。信じてもらえぬかもしれませんが、
わたし、妖怪、というのを見たことがあるんですよ。
その妖怪がちょっかいを出した子供がいまして、
その子供も、熱を出して寝込んでいましたな。」
「何!幸四郎と同じと!」
「いえいえ。その子は、寝込んではいましたが、
意識はありまして。
こちらのお子さんとは、また違う感じでした。」
「それで!その子供はどうなったのだ!」
「その妖怪は、村のあちらこちらに姿を現しては、
いたずらをしておったんですが、
その噂を聞いた、あるお侍様がその妖怪を成敗なさったのです。
それ以来、その子供も元気になりまして。」
「その方は妖怪退治が出来るのか!」
「何やら修行の身で、各地を回っておられるようでしたが。」
「名はなんと?」
「右衛門、とだけ名乗っておられました。」
「その方は、今、どこにおられるのだ!」
「いや、かなり前の話でしたし、今はどこにおられるやら。」




